めまい・ふらつきについて
「急にふらっとする」「立ち上がったときにクラクラする」「頭が重くてバランスがとれない」―― めまいやふらつきは、多くの方が経験する症状ですが、原因によっては早期の診断と対応が必要です。
めまいやふらつきの原因は、脳や耳の病気だけでなく、貧血・低血圧・脱水・内臓疾患など多岐にわたります。消化器内科の観点でも、特に貧血や栄養不良、肝機能障害、胃腸疾患などが関係していることがあり、注意が必要です。
めまい・ふらつきを引き起こす消化器関連の原因
- 貧血(鉄欠乏性貧血・出血性貧血)
大腸ポリープや消化管潰瘍、がんなどにより慢性的な出血が起きると、鉄不足によって貧血が進み、ふらつきやめまいを引き起こします。 - 栄養吸収障害・食欲不振
胃腸の不調により栄養がうまく吸収されず、エネルギー不足やビタミン欠乏でふらつくことがあります。 - 脱水症状・下痢
胃腸炎や腸の疾患によって水分が失われると、血圧が低下してふらつく場合があります。 - 肝疾患(肝機能障害・肝炎など)
肝臓の機能低下により代謝異常が起こると、全身の倦怠感や意識障害につながることもあります。 - 低栄養状態・体重減少
がん、慢性消化器疾患などによって食事がとれず、全身のバランスが崩れることがあります。
このような症状を伴う場合はご相談ください
- めまいやふらつきが繰り返し起こる
- 動悸、息切れ、冷や汗を伴う
- 体重減少、食欲不振、下痢・便秘がある
- 顔色が悪い、立ち上がるとすぐにふらつく
- 明らかな失神や意識消失があった
当院で可能な検査
当クリニックでは、めまいやふらつきの背景に消化器系の問題がないかを調べるための各種検査を行っております。
- 血液検査:貧血、肝機能、電解質、栄養状態、炎症反応などを評価
- 腹部超音波検査:肝臓・膵臓・胆のう・腎臓の形態的異常を確認
- 胃カメラ(上部消化管内視鏡):胃潰瘍、胃がん、慢性胃炎などの出血源や異常の有無を確認
- 大腸カメラ(下部消化管内視鏡):大腸ポリープ、大腸がん、出血性病変などを評価
※CT・MRI検査は当院では行っておりませんが、必要に応じて提携医療機関をご紹介します。
めまいやふらつきは「消化器の病気のサイン」であることも
一見関係なさそうに思える「めまい・ふらつき」ですが、消化器系の不調が原因であることも少なくありません。
特に長く続く場合や、他の症状を伴う場合は、しっかりとした評価が必要です。
当院では、内視鏡専門医による丁寧な問診と検査を通じて、根本的な原因を探り、適切な対応をご提案いたします。
気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。