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ピロリ菌の検査方法いろいろ ~どの検査がいいの?~

ピロリ菌とは?

ヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)は、胃の粘膜にすみつく細菌で、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、そして胃がんの原因にもなることがわかっています。

ピロリ菌がいるかどうかを調べる方法はいくつかあり、それぞれに「検査の精度」「方法の手軽さ」「検査のタイミング」などの違いがあります。

ピロリ菌検査の種類と違い

検査方法 方法の概要 感度 特異度 特徴・ポイント
迅速ウレアーゼ試験(RUT) 胃カメラ時に採取した組織に反応液を加える 85〜95% 95〜100% 当院で対応可。結果が早い。除菌後は判定不可
鏡検法 顕微鏡でピロリ菌を直接見る 60〜90% 95〜100% 経験に左右される。生菌を観察できる
培養法 菌を採取して実際に培養する 50〜85% 100% 非常に特異度が高いが、手間と時間が必要
拡散増幅法(PCR法など) ピロリ菌の遺伝子を検出する 95%以上 95%以上 非常に高精度。保険適用外のことが多い
抗体測定(血液検査) 血液中のピロリ菌抗体を測定 80〜90% 70〜90% 過去の感染も陽性に。簡便で健診に使われる
尿素呼気試験(UBT) 薬を飲んで吐いた息に含まれる成分を測定 95〜100% 95〜100% 除菌判定にも最適。非内視鏡的で手軽
便中抗原測定 便に含まれるピロリ菌の成分を調べる 90〜95% 90〜95% 子どもや除菌後の検査にも使える

当院で対応している検査

当院では、内視鏡(胃カメラ)検査と同時に行えるピロリ菌検査を中心にご案内しています:

  • 迅速ウレアーゼ試験(RUT):その場で簡単にでき、保険も適用されます
  • 必要に応じて、鏡検法・培養法なども実施可能です
  • 非内視鏡的な検査(呼気・便検査)も行っております。
  • 除菌後の判定も行っています。

どの検査を選べばいいの?

■ 初めてのピロリ菌検査なら:

→ 胃カメラと同時に行う迅速ウレアーゼ試験が最もおすすめです。
胃の状態を直接観察しながら、ピロリ菌の有無も調べられるので安心・確実です。

■ 除菌治療が終わったあとの再検査には:

→ 尿素呼気試験(UBT)や便中抗原測定がおすすめです。
除菌後は胃の粘膜が回復し、内視鏡による検査では正確な判定ができない場合があるからです。

ピロリ菌検査で大切なこと

  • ピロリ菌の除菌は、胃がん予防にもつながる大切なステップです
  • 検査は一度だけで済むことも多く、早期に見つけて治療すれば将来的なリスクを大きく減らせます
  • 胃の不調がある方、健診で異常を指摘された方は、ぜひ一度ご相談ください

まとめ

ピロリ菌の検査は、「胃の状態」「これまでの治療歴」「現在の症状」に応じて最適な方法が異なります。
当院では、内視鏡専門の医師が、あなたに合った検査・治療の流れをご提案いたします。

検査をご希望の方は、まずはご予約のうえご相談ください。