ピロリ菌除菌治療中の副作用について ~心配しないでください~
ピロリ菌除菌治療を受ける際、薬を飲んでいるときに副作用が出ることがあるということをご存知ですか?
除菌治療には抗生物質や胃酸を抑える薬が使われますが、これらの薬により、軽い不調や体調の変化が出ることもあります。
ここでは、ピロリ菌除菌治療中によく見られる副作用とその対応について、わかりやすくご説明します。
ピロリ菌除菌治療でよく見られる副作用
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胃の不快感や腹部膨満感
除菌治療で使用される薬によって、胃や腸の動きが変わることがあります。そのため、胃がムカムカしたり、腹部が張ったりすることがあります。これらは一時的なもので、薬を飲み続けるうちに収まることがほとんどです。 -
下痢や便がゆるくなる
抗生物質は、胃だけでなく腸内の細菌にも影響を与えることがあります。そのため、腸内環境が乱れ、下痢や便がゆるくなることがよくあります。これは、腸内フローラが回復するまでの一時的な反応です。
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口の中の不快感や味覚の変化
薬の中には、口の中に苦味や金属的な味が残ることがあるものがあります。これも治療中の一時的な副作用で、時間が経つとともに改善されます。
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軽い頭痛やめまい
一部の薬は、軽い頭痛やめまいを引き起こすことがあります。これも薬を服用しているときに感じることがある一時的な症状です。
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アレルギー反応
まれに、薬に対するアレルギー反応が出ることがあります。皮膚に発疹が出る、かゆみを感じる、息苦しさを感じるなどの症状が現れた場合は、すぐに治療を中止して医師に相談する必要があります。
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肝機能障害
ピロリ菌除菌治療に使用される一部の薬は、まれに肝機能に影響を与えることがあります。肝機能障害が進行すると、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、倦怠感、食欲不振などの症状が現れることがあります。ただし、これらの症状は非常に稀で、適切なモニタリングと早期の対応により改善が期待できます。
副作用があった場合、どうすればいい?
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軽度の副作用(胃の不快感や下痢など)の場合
これらの副作用は、通常は治療が進むにつれて自然に収まります。
- 水分補給を心がけることが大切です。下痢が続く場合は、乳製品や油っこい食事を避けるなどの工夫をしましょう。
- 食事を少なめに、こまめに食べることで胃への負担を減らすことができます。
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頭痛やめまいが続く場合
頭痛やめまいが続く場合は、十分に休息を取り、無理せずに生活してください。もし、症状がひどくなったり、改善しない場合は、医師に相談して薬の変更を検討することもあります。
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アレルギー反応が現れた場合
発疹やかゆみ、息苦しさが現れた場合は、すぐに薬の服用を中止して、すぐにご連絡ください。アレルギー反応には迅速な対応が必要です。
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肝機能障害の疑いがある場合
黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、異常な倦怠感や食欲不振が見られた場合は、すぐに治療を中止し、医師に相談してください。肝機能に異常がある場合、血液検査での確認と、必要に応じて肝機能を保護するための対処を行います。
副作用が気になる方へ
もし副作用が心配な場合や、治療中に不安なことがあれば、必ず医師に相談しましょう。
当院では、治療中の症状に合わせたアドバイスや薬の調整を行っています。
「副作用が心配」「治療がうまくいっているのか不安」といったことがあれば、遠慮なくお知らせください。
まとめ
ピロリ菌除菌治療中の副作用は、多くの場合、一時的なものであり、時間が経つにつれて治まります。
肝機能障害などの重い副作用は非常に稀ですが、もし異常を感じた場合はすぐにご相談いただければ、適切に対応いたします。
治療中に何か気になることがあれば、どうぞご相談ください。
ピロリ菌除菌治療が完了すれば、胃の健康が改善される可能性が高く、胃がん予防にもつながります。
治療中に何か気になることがあれば、どうぞご相談ください。