ピロリ菌の三次・四次除菌について(自由診療)
ピロリ菌の除菌治療は、一次・二次除菌までは保険で受けられますが、除菌できなかった場合は三次以降の治療は自由診療(保険適用外)になります。
ただし、三次・四次除菌でも適切な薬の組み合わせを選べば高い除菌成功率が期待できます。あきらめずに治療を続けることが大切です。
そもそもなぜ除菌に失敗するの?
- 抗生物質(特にクラリスロマイシン)への耐性菌の存在
- 薬の飲み忘れや自己判断での中断
- 副作用による服薬中止
三次・四次除菌の方法(自由診療)
三次除菌以降では、以下のような薬の組み合わせが使用されます:
- PPI + アモキシシリン + レボフロキサシン または シタフロキサシン
- PPIまたはP-CAB(ボノプラザン) + アモキシシリン + メトロニダゾール(二次除菌未使用時)
※薬の組み合わせは、過去の治療履歴や耐性菌の有無を考慮して、医師が選択します。
三次除菌以降の治療の特徴
- 自由診療(保険外)のため、費用は全額自己負担
- 費用の目安は1〜2万円前後(医療機関により異なる)
- 薬局での薬剤取り扱いにより、処方が調整される場合もあり
三次除菌後も判定検査が必要です
三次除菌が終わったら、再度除菌判定検査(尿素呼気試験など)で効果を確認します。
成功すれば胃がんリスクを大きく低下させることができます。
それでも除菌できなかった場合(四次除菌)
四次除菌では、より専門的な抗菌薬(例:シタフロキサシン、リファンピシン、ミノサイクリンなど)を使用します。
この段階では大学病院や専門施設への紹介となることがあります。
ピロリ菌の除菌に大切なこと
- あきらめずに、確実に除菌を完了させること
- 三次以降も確立された治療法が存在
- 不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください
ご相談ください
当院では、二次除菌までの対応が可能です。
三次以降をご希望の方には、自由診療による治療提案や、専門機関への紹介も行っています。
「除菌に失敗してしまったけど、どうすればいいかわからない…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
除菌回数 | 治療内容 | 保険適用 | 目安の成功率 |
---|---|---|---|
一次除菌 | 標準的な3剤併用(保険診療) | 〇 | 約80~90% |
二次除菌 | 抗菌薬を変更(保険診療) | 〇 | 約90%以上 |
三次除菌 | 薬を再構成(自由診療) | × | 約70~80% |
四次除菌 | 専門機関で対応(自由診療) | × | 個別対応 |