口の中の苦味・口臭とは
「最近、口の中が苦い」「口臭が気になる」そんな症状、消化器が原因かもしれません。
口の中の不快な苦味や口臭は、歯や口の中の病気だけでなく、胃や肝臓など消化器系の不調から生じることもあります。特に、空腹時や起床時に強く感じる場合、逆流性食道炎や肝機能の異常などが隠れている可能性があります。
考えられる消化器疾患
- 逆流性食道炎(GERD)
胃酸や胆汁が食道・口腔まで逆流することで、苦味や酸っぱい感じ、口臭の原因になります。胸やけや喉の違和感を伴うこともあります。 - 慢性胃炎・ピロリ菌感染
胃の働きが低下し、消化がうまく進まずにガスが発生し、口臭の原因になることがあります。ピロリ菌感染があると胃が荒れやすくなります。 - 胆のう疾患(胆石・胆のう炎など)
胆汁の流れが悪くなることで、苦味や消化不良感を感じやすくなります。 - 肝機能障害・脂肪肝
体内の解毒機能が低下すると、体臭や口臭として現れることがあります。 - 腸内環境の乱れ・便秘
腸内にガスや老廃物が溜まると、血中に吸収された臭い成分が呼気に影響することがあります。
当院で可能な検査
口の中の苦味や口臭の原因を正しく把握するため、当院では以下の検査を実施しています:
- 血液検査:肝機能・腎機能・膵機能・感染症・炎症反応などをチェック
- 腹部超音波検査:肝臓・胆のう・膵臓などの構造や機能異常を確認します
- 胃カメラ(上部内視鏡):逆流性食道炎、慢性胃炎、ピロリ菌感染の有無を直接観察・診断します
- 大腸カメラ(下部内視鏡):腸内環境や便秘、炎症性疾患などの評価に有用です
※口腔内の問題(虫歯・歯周病など)が疑われる場合には、歯科との連携も行っています。
このような方はご相談ください
- 起床時や空腹時に口の中が苦い
- 口臭が気になり、人と話すのが不安
- 胸やけやげっぷ、喉の違和感がある
- 健診で肝機能異常やピロリ菌感染を指摘された
- 胃薬を飲んでも改善しない不快感が続く
「気のせい」「一時的なもの」と放置せず、ぜひ一度ご相談ください。当院では、内視鏡専門医による丁寧な診察と検査で、症状の背景にある消化器の不調を見極め、適切な治療へとつなげます。