大腸メラノーシスについて
大腸の偽性メラノーシス(メラノーシス・コリ)とは、大腸の粘膜が茶色〜黒色に着色して見える状態のことを指します。大腸カメラ(大腸内視鏡検査)で偶然見つかることが多く、名前に「メラノーシス(=色素沈着)」とありますが、悪性ではなく、がん化することもありません。
原因は?
最も多い原因は、アントラキノン系の下剤(センナ、ダイオウなど)の長期使用によるものです。これらの下剤は便秘薬や漢方薬に含まれていることがあり、長期間使用していると大腸の粘膜に色素が沈着することがあります。
健康への影響は?
- 偽性メラノーシス自体は無害です。
- ただし、長期間の刺激性下剤の使用は大腸の働きを鈍らせ、自然な排便がしにくくなることがあります。
- 着色があるからといって、ポリープやがんの発見が妨げられるわけではありませんが、大腸の状態を定期的にチェックすることは重要です。
当院での対応
当クリニックでは、高精度の大腸内視鏡検査を通じて、偽性メラノーシスの有無や大腸の状態を詳しく観察しています。また、便秘の背景にある生活習慣や下剤の使用状況もお伺いし、無理のない排便習慣への見直しもサポートいたします。
このような方は一度ご相談ください
- 長年、刺激性下剤や便秘薬を使っている
- 漢方薬(特にセンナやダイオウ入り)を常用している
- 便秘が慢性的で、薬が手放せない
- 健康診断や他院で「大腸が黒い」と言われた
偽性メラノーシスは、体からの“便秘と薬の使いすぎ”のサインかもしれません。
当院では、内視鏡専門医による安心・丁寧な大腸検査と、便秘治療のご相談も承っております。気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。