黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
「鏡を見たら白目が黄色い」「家族に顔色が黄色いと言われた」――黄疸は、肝臓や胆道系の異常を知らせる重要なサインです。
黄疸とは、血液中のビリルビンという色素が増加することで、皮膚や白目(眼球結膜)が黄色く見える状態を指します。単なる疲労や日焼けとは異なり、肝臓・胆のう・すい臓などの病気によって引き起こされることが多く、早期の検査・診断が非常に重要です。
黄疸を引き起こす主な原因
- 急性・慢性肝炎(B型肝炎、C型肝炎、自己免疫性肝炎など)
肝細胞が障害され、ビリルビンの代謝がうまくいかなくなります。 - 肝硬変やアルコール性肝障害
長年の肝機能障害により、排泄機能が低下し、黄疸が現れることがあります。 - 胆石や胆管炎、閉塞性黄疸
胆道が詰まり、ビリルビンの排泄が妨げられることで皮膚や白目が黄色くなります。 - 膵臓がん・胆管がん
進行すると胆道が圧迫・閉塞され、黄疸が出ることがあります。早期発見が重要です。 - 溶血性黄疸(赤血球の破壊増加)
肝外の原因でビリルビンが増加することもあります。
当院で可能な検査
黄疸の原因を調べるために、当クリニックでは以下の検査が可能です:
- 血液検査:
総ビリルビン、直接/間接ビリルビン、肝機能(AST/ALT)、ALP、γ-GTPなどを確認し、黄疸の原因を探ります。 - 腹部超音波検査:
肝臓の大きさ・質感、胆のうや胆管の拡張、腫瘍の有無などを非侵襲的に評価します。 - 胃カメラ(上部消化管内視鏡):
食道静脈瘤や胃静脈瘤、門脈圧亢進の所見を確認する場合があります。 - 大腸カメラ(下部消化管内視鏡):
肝疾患に関連する病変や全身状態の精査の一環として行う場合があります。
※CTやMRIは当院では行っておりませんが、必要に応じて提携病院に紹介させていただきます。
このような症状がある方は早めにご相談ください
- 白目や皮膚が黄色くなった
- 尿が濃い色(濃い茶色)になっている
- 便の色が白っぽくなった
- 食欲不振や体重減少がある
- 全身のかゆみ、だるさを感じる
黄疸は見た目に表れる明確なサインであり、放置すると重篤な疾患の見逃しにつながることもあります。
当院では、消化器専門医が的確な診断と丁寧な説明を行い、必要に応じて高度医療機関と連携して治療を進めます。
気になる症状がある方は、どうぞ早めにご相談ください。