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下痢が続くのは冷えのせい?腸冷えと腸内環境の関係

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下痢が続くのは冷えのせい?腸冷えと腸内環境の関係

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院長 奥 久徳

院長 奥 久徳

院長プロフィール

  • 平成21年3月 大阪医科大学医学部医学科卒業
  • 平成21年4月 市立堺病院 研修医
  • 平成23年4月 大阪赤十字病院 消化器内科 入職
  • 平成26年4月 関西電力病院 消化器科肝胆膵内科 入職
  • 平成29年5月 芦屋おく内視鏡クリニック 開業
  • 令和06年5月 大阪なんば
    内科・消化器内視鏡クリニック 開業

 

目次

冬の下痢は「腸の冷え」が原因かもしれません

冬になると、「お腹がゴロゴロする」「下痢が続く」「外出前にトイレが不安になる」といった相談が増えてきます。
特に冷え込む朝や、食後すぐに腹痛や下痢が起こる方は少なくありません。

「冷たいものを食べた覚えはない」「風邪をひいたわけでもないのに下痢が続く」
そんな場合、原因は単なる体調不良ではなく、腸そのものが冷えている状態――いわゆる“腸冷え” である可能性があります。

腸は、体の中心にありながら外気や食事、ストレスの影響を非常に受けやすい臓器です。
冬の寒さや冷たい飲食物、生活リズムの乱れが重なることで腸の血流が低下し、消化や吸収、便のコントロールがうまくいかなくなります。
その結果、下痢や腹痛、ガス溜まりといった不調が起こりやすくなるのです。

さらに腸の冷えは、腸内環境を乱し、免疫力の低下にも直結します。
「冬になるとお腹を壊しやすい」「胃腸炎が長引く」「体調を崩しやすい」という方は、腸冷えが関係しているかもしれません。

本記事では、

  • ・冬に下痢が増える理由

  • ・腸冷えが起こる仕組み

  • ・腸内環境との深い関係

  • ・今日からできる腸を温める具体策

  • ・医療機関を受診すべきタイミング

について、わかりやすく解説します。

「ただの冷え」と放置せず、腸から体を整えるヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

冬に「お腹が弱くなる」人が増える理由

寒くなると、「下痢が続くようになった」「お腹の調子が不安定になった」と感じる人が一気に増えます。
これは決して気のせいではなく、冬特有の環境変化が腸の働きに大きく影響しているためです。

腸は、食べ物を消化・吸収するだけでなく、水分量を調整し、便の形や排便のタイミングをコントロールする非常に繊細な臓器です。そのため、わずかな冷えや生活リズムの乱れでも機能が低下しやすい特徴があります。

 

寒さによる「腸の血流低下」

冬の寒さにさらされると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。
その結果、手足だけでなく、腸の血流も低下します。

血流が悪くなると、

  • ・腸の筋肉が十分に動かなくなる

  • ・消化吸収の効率が落ちる

  • ・便の水分調整がうまくいかなくなる

といった変化が起こります。
これが、冬に下痢や腹痛が増える大きな理由のひとつです。

 

冷たい飲食物が腸を直接冷やす

冬は「体は冷えているのに、口にするものは冷たい」という矛盾が起こりやすい季節です。

  • ・冷たい水やお茶

  • ・氷入りの飲み物

  • ・生野菜中心の食事

これらは腸の内側から温度を下げ、蠕動運動を乱します。
特に空腹時や朝の冷えた状態で冷たいものを摂ると、腸が過剰に反応し、食後すぐの下痢や腹痛につながりやすくなります。

 

自律神経の乱れが腸に影響する

腸の動きは、自律神経によってコントロールされています。
冬は、

  • ・日照時間の減少

  • ・年末年始の生活リズムの乱れ

  • ・寒さによるストレス

などが重なり、自律神経が乱れやすい時期です。

自律神経が乱れると、腸の動きが「過剰」になったり「鈍く」なったりと不安定になり、
下痢と便秘を繰り返す急な腹痛が起こるといった症状が現れます。

 

冬は「腸が弱りやすい季節」

これらの要因が重なることで、冬は腸の働きが低下しやすくなります。

  • ・腸が冷えて動きが悪くなる

  • ・消化吸収が不安定になる

  • ・腸内環境が乱れやすくなる

その結果、「もともと胃腸が弱い人」だけでなく、普段は問題のない人でも、冬になると下痢や腹痛を感じやすくなるのです。

 

 

「腸冷え」とは?医学的にみた腸の温度変化

「腸冷え」とは、医学用語ではありませんが、腸の血流や運動機能が低下し、腸内の温度が下がった状態を指す表現として使われています。
特に冬場や冷房環境下で、下痢や腹痛、ガス溜まりなどの症状が続く場合、この腸冷えが関与していることが少なくありません。

腸は体の中心に位置する臓器ですが、実際には外気温や体表温度、食事内容の影響を非常に受けやすい特徴があります。
体温が一定に保たれていても、腸の局所的な温度は簡単に変動します。

 

冬に腸の温度が下がりやすい理由

冬は、以下の要因が重なり、腸の温度が平常時よりも低下しやすくなります。

  • ・外気の寒さによる血管収縮

  • ・手足だけでなく内臓血流も抑制される

  • ・冷たい飲食物の摂取が増える

  • ・運動量の低下による代謝低下

これらが組み合わさることで、腸の温度が1〜2℃程度低下すると考えられています。
このわずかな温度差でも、腸の働きには大きな影響が出ます。

 

腸の温度低下がもたらす変化

腸の温度が下がると、まず影響を受けるのが蠕動運動です。
腸の筋肉は温度が低下すると収縮しやすくなり、リズミカルな動きが失われます。

その結果、

  • ・便を押し出す動きが不規則になる

  • ・水分の吸収と排出のバランスが崩れる

  • ・ガスが溜まりやすくなる

といった状態が起こります。
下痢が続く一方で、排便後もスッキリしない感覚を伴うことが多いのも、腸冷えの特徴です。

 

自律神経との深い関係

腸の動きは自律神経によって精密に制御されています。
冷えによって交感神経が優位になると、腸への血流が減少し、消化・吸収機能が抑制されます。

この状態が続くと、

  • ・食後に急激な腹痛が起こる

  • ・緊張や不安で下痢が悪化する

  • ・朝方に下痢をしやすくなる

といった症状が現れやすくなります。
これは「気のせい」や「ストレスだけ」の問題ではなく、腸の温度と神経バランスが崩れているサインです。

 

腸冷えは一時的でも放置は禁物

一時的な冷えによる腸不調は、生活習慣の改善で回復することが多いものの、冷えた状態が慢性化すると腸内環境が乱れやすくなります。

その結果、

  • ・下痢と便秘を繰り返す

  • ・食事内容に過敏に反応する

  • ・腸の不調が長期間続く

といった、機能性腸障害につながることもあります。

腸冷えは「体質」ではなく、環境と生活習慣によって引き起こされる状態であり、正しく対処することで改善が期待できます。

 

 

腸冷えのサインチェック

腸冷えは、はっきりとした病名ではないため、自分では気づきにくいことが少なくありません。
しかし、体やお腹の状態を振り返ってみると、腸が冷えているサインは日常の中に現れています。

次の項目をチェックしてみてください。

 

こんな症状はありませんか?

  • ☑朝起きてすぐ、または食後に下痢をしやすい

  • ☑便が水っぽく、においが強いことが多い

  • ☑下腹部が張りやすく、ガスが溜まりやすい

  • ☑お腹や腰、手足が慢性的に冷えている

  • ☑薄着や冷房、寒い場所で腹痛が起こる

  • ☑お腹を温めると症状が軽くなる

  • ☑緊張やストレスを感じると下痢が悪化する

これらの症状は、腸の血流低下や蠕動運動の乱れが起きている可能性を示しています。

 

チェックが多いほど腸冷えの可能性が高い

3つ以上当てはまる場合、腸冷え傾向があると考えられます。
特に「冷え」と「下痢」「腹痛」がセットで起こっている方は、腸が外部刺激に過敏に反応している状態です。

腸が冷えていると、

  • ・消化がうまく進まず、未消化物が腸に流れ込む

  • ・水分の吸収が不十分になり、便がゆるくなる

  • ・腸内細菌のバランスが崩れやすくなる

といった悪循環が生まれます。

 

「体質だから」と思い込まないことが大切

「昔からお腹が弱い」「冬はいつもこうなる」と感じている方も多いですが、
腸冷えは生まれつきの体質ではなく、生活環境や習慣によって作られた状態であることがほとんどです。

  • ☑冷たい飲食物を好む

  • ☑忙しくて食事が不規則

  • ☑デスクワーク中心で運動不足

  • ☑ストレスを感じやすい

こうした要因が重なることで、腸は徐々に冷えやすくなります。

 

腸冷えのサインを見逃さないことが重要

腸冷えの状態が続くと、単なる下痢や腹痛だけでなく、

  • ・慢性的な疲労感

  • ・免疫力の低下

  • ・風邪や感染症にかかりやすくなる

といった全身症状につながることもあります。

「最近お腹の調子が安定しない」「冬になると必ず下痢になる」という方は、
体からのサインとして腸冷えを疑い、早めに対策を考えることが大切です。

 

冷えによる下痢のメカニズム

寒い場所に行ったり、冷たい飲み物を摂った直後に急にお腹が痛くなり、下痢をしてしまった経験はありませんか。
この反応は偶然ではなく、体が冷えたことによって腸の働きが急激に変化した結果として起こっています。

 

冷えが自律神経に与える影響

体が冷えると、生命維持のために自律神経のうち「交感神経」が優位になります。
交感神経は緊張・防御の神経であり、消化器の働きを抑える方向に作用します。

その結果、

  • ・腸への血流が減少する

  • ・消化・吸収機能が低下する

  • ・腸の動きが不規則になる

といった変化が起こります。
特に腸は自律神経の影響を受けやすく、わずかな冷えでも反応しやすい臓器です。

 

腸の動きが乱れると何が起こるか

冷えによって腸の蠕動運動が乱れると、便の通過スピードが極端に速くなったり、逆に停滞したりします。

下痢の場合は、

  • 内容物が十分に消化・吸収される前に大腸へ送られる

  • 水分が吸収されないまま排出される

  • 便が水っぽくなる

という流れで症状が現れます。

このとき、腸は「異物を早く外に出そう」と過剰に反応している状態であり、腹痛や差し込み感を伴うことも少なくありません。

 

腸内細菌バランスの乱れ

腸内環境は、温度や血流の影響を強く受けます。
腸が冷えると善玉菌が働きにくくなり、腸内細菌のバランスが崩れやすくなります。

その結果、

  • ・発酵やガス産生が増える

  • ・腸内で水分分泌が過剰になる

  • ・便のにおいや性状が変化する

といった変化が起こり、下痢が長引く原因になります。

 

ストレスと冷えが重なると悪循環に

冷えによる下痢は、ストレスが加わることでさらに悪化します。
ストレスは自律神経を乱し、腸の過敏性を高めます。

すると、

冷え → 自律神経の乱れ → 腸の過剰反応 → 下痢
下痢 → 不安・緊張 → さらに腸が反応する

という悪循環に陥りやすくなります。

 

冷えによる下痢は「腸からの警告」

冷えによる下痢は、「腸が弱っている」「今の生活習慣が合っていない」という体からのサインです。
一時的な症状だからと軽視せず、腸を温め、生活リズムを整えることが重要になります。

この状態を放置すると、慢性的な腸の不調や機能性腸障害につながることもあるため、早めの対策が必要です。

 

腸内環境と免疫の関係

腸は「消化器官」であると同時に、体最大の免疫器官でもあります。
実際、体内の免疫細胞の約60〜70%は腸に集まっており、腸内環境の状態が全身の健康に大きく影響しています。

 

腸が免疫の中心と言われる理由

腸の内側は、食べ物だけでなく、細菌やウイルスなどの外敵と常に接しています。
そのため腸には、異物を見分け、必要なものだけを取り込む高度な防御システムが備わっています。

腸内では、

  • 善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランス

  • 腸粘膜のバリア機能

  • 免疫細胞の働き

が連携して、体を守っています。

このバランスが保たれている状態が「腸内環境が良い」状態です。

 

冷えが腸内環境を乱す仕組み

腸が冷えると血流が低下し、腸内細菌が本来の働きをしにくくなります。
特に善玉菌は温度変化に弱く、冷えた環境では活動が低下します。

その結果、

  • 善玉菌が減少する

  • 悪玉菌や日和見菌が増えやすくなる

  • 腸内で炎症が起こりやすくなる

といった変化が生じます。

これが、冷えによって下痢が起こりやすくなるだけでなく、体調全体が崩れやすくなる理由です。

 

腸内環境の乱れが免疫低下につながる

腸内環境が乱れると、腸粘膜のバリア機能が弱くなります。
すると、本来は体内に侵入しないはずの細菌やウイルスが入り込みやすくなり、免疫の過剰反応や低下が起こります。

その結果、

  • 風邪や感染症にかかりやすくなる

  • 胃腸炎が治りにくくなる

  • 炎症が長引き、体がだるくなる

といった症状が現れやすくなります。

 

冬に胃腸炎が増える理由

冬場は、

  • 腸冷えによる免疫低下

  • 空気の乾燥

  • ウイルスの活発化

が重なるため、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染性胃腸炎が増加します。

また、感染後に腸の機能が完全に回復せず、
下痢や腹痛が長引く「感染後過敏性腸症候群」へ移行するケースも少なくありません。

 

腸を温めることは免疫を守ること

腸内環境を整えるためには、サプリメントや発酵食品だけでなく、腸を冷やさない生活習慣が非常に重要です。

  • 腸の血流を保つ

  • 善玉菌が働きやすい環境を作る

  • 免疫バランスを安定させる

これらはすべて「腸を温めること」につながっています。

冬の体調管理では、腸を意識して温めることが、下痢予防だけでなく、感染症予防にも直結します。

 

 

冬に腸を守る温め方5選

腸冷えによる下痢や腹痛は、日々の生活習慣を少し見直すだけでも改善が期待できます。
ここでは、今日から実践しやすい「腸を内側・外側から温める方法」を紹介します。

① 朝起きたら白湯を飲む

朝は一日の中で最も体温が低く、腸も冷えています。
起床後すぐに白湯を飲むことで、腸を内側からやさしく温め、動きを整えることができます。

白湯のポイントは、

  • 温度は40〜50℃程度

  • 一気飲みせず、ゆっくり飲む

これだけで、腸の血流が改善し、朝の下痢や腹痛が起こりにくくなります。

② 食材選びで「温め効果」を意識する

冬は、体を冷やす食材と温める食材を意識することが重要です。

腸を温めやすい食材には、

  • 生姜、ねぎ、にんにく、にら

  • 大根、ごぼう、にんじんなどの根菜類

  • 味噌汁、スープ、鍋料理

などがあります。

一方で、冷たい飲み物、生野菜、果物の摂りすぎは腸を冷やしやすいため、量や時間帯に注意が必要です。

③ 下腹部を直接温める

腸は下腹部に集中しているため、外側から温めることも非常に効果的です。

  • 腹巻き

  • 使い捨てカイロ

  • 湯たんぽ

などを下腹部に当てることで、腸の血流が改善し、蠕動運動が安定します。

特にデスクワークや長時間座る方は、下腹部が冷えやすいため意識的な対策が重要です。

④ 湯船につかって体を芯から温める

シャワーだけで済ませがちな方は、湯船に入る習慣を取り入れてみましょう。

  • お湯の温度は38〜40℃

  • 入浴時間は10〜15分程度

これにより副交感神経が優位になり、腸がリラックスして動きやすくなります。
夜の入浴は、翌朝の便通を整える効果も期待できます。

⑤ 腸マッサージと深呼吸を取り入れる

腸を温めながらマッサージすることで、蠕動運動を促進できます。

  • おへその周りを「の」の字にゆっくりさする

  • 痛みを感じない程度の力で行う

  • 腹式呼吸と合わせる

深くゆっくり呼吸することで、自律神経が整い、腸の緊張が和らぎます。

 

 

腸冷えを悪化させるNG習慣

腸冷えによる下痢や腹痛は、知らず知らずのうちに行っている生活習慣によって悪化していることがあります。
腸を温める工夫と同時に、「腸を冷やす行動」を避けることが非常に重要です。

冷たい飲み物・生もの中心の食事

冬でも冷たい水やお茶、アイスコーヒーを習慣的に飲んでいると、腸は常に冷やされ続けます。
また、サラダや果物などの生ものを多く摂る食生活も、腸を内側から冷やす原因になります。

特に、

  • 空腹時

  • 朝の起床直後

  • 疲れているとき

に冷たいものを摂ると、下痢や腹痛が起こりやすくなります。

暴飲暴食・食事時間の乱れ

一度に大量に食べたり、脂っこい食事が続いたりすると、腸は過剰に働かされます。
さらに、夜遅い時間の食事は腸の休息時間を奪い、冷えやすい状態を作ります。

  • 早食い

  • 間食が多い

  • 寝る直前の食事

といった習慣は、腸のリズムを乱す大きな要因です。

睡眠不足と慢性的なストレス

睡眠不足やストレスは、自律神経を乱し、腸の血流や蠕動運動に直接影響します。
交感神経が優位な状態が続くと、腸は緊張し、冷えやすくなります。

その結果、

  • 下痢が慢性化する

  • 食後に腹痛が起こる

  • 腸が刺激に過敏になる

といった症状につながります。

運動不足による代謝低下

体を動かさない生活が続くと、全身の血流が悪くなり、腸の温度も低下します。
特に長時間座りっぱなしのデスクワークでは、下腹部が冷えやすくなります。

軽いウォーキングやストレッチを日常に取り入れるだけでも、腸の血流改善に効果があります。

足元・腰回りの冷え対策不足

腸は体の中心にありますが、足元や腰が冷えることで内臓全体の血流が低下します。
薄着や冷えた床、冷房の風なども、腸冷えを助長する要因です。

「お腹は温めているのに改善しない」という場合、足元や腰回りの冷えが影響していることもあります。

 

冷えによる下痢が長引く場合の疾患

「冷えると下痢をする」「冬になるとお腹の調子が悪い」と感じていても、
その原因がすべて腸冷えだけとは限りません。
冷えをきっかけに症状が表面化し、背景にある疾患が見つかるケースも少なくありません。

 

過敏性腸症候群(IBS)

ストレスや自律神経の乱れによって、腸が過敏に反応する疾患です。
検査では異常が見つからないものの、

  • 下痢と便秘を繰り返す

  • 緊張すると腹痛や下痢が起こる

  • 冷えや生活リズムの乱れで悪化する

といった特徴があります。
冬場は腸冷えが加わることで症状が強く出やすくなります。

感染性腸炎

細菌やウイルスによる腸の感染症です。
ノロウイルスやロタウイルスなどは冬に流行しやすく、

  • 急激な下痢

  • 腹痛や嘔吐

  • 発熱

を伴うことが多いのが特徴です。
通常は数日で改善しますが、回復後も腸の機能が低下し、下痢が長引く場合があります。

潰瘍性大腸炎

免疫の異常によって大腸に慢性的な炎症が起こる病気です。
冷えやストレスで症状が悪化することがあり、

  • 血便

  • 慢性的な下痢

  • 腹痛や倦怠感

がみられます。
「ただの冷え」と思い込んで放置すると、病状が進行することがあります。

大腸ポリープ・大腸がん

大腸の器質的な病変でも、下痢や便通異常が現れることがあります。

  • 便の形が細くなる

  • 便の色やにおいが変わる

  • 体重減少を伴う

といった変化がある場合は注意が必要です。
特に40代以降は、冷えとは無関係にリスクが高まります。

膵臓・胆のうの疾患

脂っこい食事の後に下痢が起こる場合、膵臓や胆のうの機能低下が関係していることもあります。
この場合、腸を温めても症状が改善しにくいのが特徴です。

「冷え」だけで片づけないことが大切

下痢が、

  • ☑2週間以上続く

  • ☑血便や発熱を伴う

  • ☑夜間にも起こる

  • ☑体重が減っている

といった場合は、単なる腸冷えではなく、疾患の可能性を考える必要があります。

症状が長引くときは、自己判断せず、原因を確認することが重要です。

 

大腸カメラでわかること

下痢や腹痛が続く場合、原因を正確に調べるために有効なのが
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)です。

大腸カメラでは、便検査や血液検査では分かりにくい腸の状態を、
医師が直接目で確認することができます。

腸粘膜の炎症や潰瘍の有無

腸冷えによる機能的な不調なのか、
それとも炎症性腸疾患や感染後の腸炎なのかは、
腸の粘膜を実際に観察することで判断できます。

  • 赤みや腫れ

  • びらんや潰瘍

  • 出血の有無

こうした所見から、下痢の原因を特定していきます。

ポリープや腫瘍の発見

大腸ポリープや大腸がんは、初期には自覚症状が乏しいことが多く、
「下痢が続く」「便通が不安定」といった軽い症状がきっかけで見つかることもあります。

大腸カメラでは、

  • 数ミリの小さなポリープ

  • がんの初期病変

まで確認でき、必要に応じてその場で切除が可能です。

過敏性腸症候群との鑑別

過敏性腸症候群(IBS)は、検査で明らかな異常が見つからないことが診断の条件です。

大腸カメラで器質的な病変がないことを確認することで、
「重大な病気ではない」と安心でき、症状の改善につながるケースも少なくありません。

慢性的な下痢の原因精査

冷えやストレスだけで説明がつかない慢性下痢では、

  • 炎症性腸疾患

  • 微小な粘膜異常

  • 腸内細菌バランスの乱れを示唆する所見

などが見つかることがあります。

症状の背景を正しく知ることが、適切な治療や生活改善につながります。

不安を「見える形」で解消する検査

大腸カメラは、「異常を見つけるため」だけでなく、
異常がないことを確認する検査でもあります。

「冷えのせいだと思っていたけれど、本当に大丈夫なのか」
そんな不安を、はっきりさせる手段として大腸カメラは有効です。

 

当院の大腸カメラ検査の特徴

大腸カメラ検査に対して、
「つらそう」「痛そう」「恥ずかしい」といった不安を抱く方は少なくありません。
そのため、検査を先延ばしにしてしまい、症状が長引くケースも多く見られます。

大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニックでは、
できるだけ負担を抑え、安心して受けていただける検査を大切にしています。

鎮静剤を使用した“眠っている間の検査”

ご希望に応じて鎮静剤を使用し、
ウトウト眠っている間に検査を行うことが可能です。

  • 検査中の痛みや不快感を感じにくい

  • 緊張や恐怖心が少ない

  • 気づいたら検査が終わっている感覚

「思っていたより楽だった」と感じる方が多く、
初めての方や過去につらい経験がある方にも配慮しています。

細径スコープによる負担軽減

腸への刺激をできるだけ抑えるため、
細径タイプの内視鏡スコープを使用しています。

  • お腹の張りを感じにくい

  • 挿入時の違和感が少ない

  • 検査後の疲労感が軽減されやすい

腸が過敏な方や、下痢・腹痛が続いている方にも適した検査環境です。

女性への配慮も重視

女性の患者さまが安心して検査を受けられるよう、
プライバシーや心理的負担への配慮も行っています。

  • 女性医師による対応が可能

  • 女性専用リカバリールーム完備

  • 周囲を気にせず休める導線設計

「検査が不安で受けられなかった」という方にも配慮した体制です。

ポリープ切除にも対応

結果説明は、内視鏡画像を見ながら結果を丁寧に説明します。

  • 異常の有無

  • 今後の治療や経過観察の必要性

  • 食事・生活習慣の注意点

また、検査中にポリープが見つかった場合、
条件が整えばその場で切除することも可能です。

検査後まで見据えたサポート

大腸カメラは「受けて終わり」ではありません。

検査結果を踏まえ、

  • 下痢や腹痛を繰り返さないための生活改善

  • 腸冷えを防ぐ具体的な対策

  • 再発予防や定期検査の目安

まで含めて、トータルでサポートしています。

漫画でわかる大腸カメラ検査:https://www.namba-endoscopy.com/manga2/

 

医師からのアドバイス

冬に下痢や腹痛が続くと、「体質だから」「冷えやすいだけ」と自己判断してしまう方が多くいらっしゃいます。
しかし実際には、腸が冷えることで本来の機能を発揮できなくなっている状態が背景にあるケースが少なくありません。

腸は、食べ物を消化・吸収するだけでなく、免疫やホルモン、自律神経とも深く関わる重要な臓器です。
その腸が冷えた状態では、どれだけ食事に気をつけても、薬を飲んでも、根本的な改善につながらないことがあります。

特に注意していただきたいのは、次のようなケースです。

  • ・冬になると毎年下痢や腹痛を繰り返す

  • ・朝方や食後に症状が強く出る

  • ・お腹を温めると一時的に楽になる

  • ・ストレスや疲労がたまると悪化する

これらは、腸冷え+自律神経の乱れが重なっているサインの可能性があります。

一方で、
「冷え対策をしても改善しない」
「下痢が2週間以上続いている」
「血便や発熱、体重減少を伴う」
といった場合は、腸冷えだけで説明できない疾患が隠れていることもあります。

大切なのは、温めるケアと、必要な検査を適切なタイミングで行うことです。

腸をいたわる生活習慣を続けながら、「いつもと違う」「長引いている」と感じたときには、早めに専門的な評価を受けることが、結果的に体への負担を減らします。

腸の不調は我慢するものではなく、整えることで、確実にラクになる症状です。

 

まとめ

冬に下痢や腹痛が続く背景には、単なる体質や一時的な不調ではなく、腸そのものが冷えて機能低下を起こしている状態(腸冷え)が関わっていることがあります。

腸が冷えると血流が悪くなり、蠕動運動が乱れ、消化・吸収がうまくいかなくなります。
その結果、下痢・腹痛・ガス・お腹の張りといった症状が起こりやすくなり、腸内環境や免疫バランスにも影響を及ぼします。

腸冷え対策として重要なのは、

  • ・白湯や温かい食事で内側から温める

  • ・入浴や腹巻きで体の中心を冷やさない

  • ・冷たい飲食や生活習慣の乱れを見直す

といった、日常の小さな積み重ねです。

一方で、下痢が長引く場合や、血便・発熱・体重減少などを伴う場合は、腸冷えだけで判断せず、医療機関での検査が必要になります。
過敏性腸症候群や炎症性腸疾患、大腸の病変などが隠れている可能性も否定できません。

冬の腸不調は、「冷えやすい季節だから仕方ない」と放置せず、温めるケアと適切な判断を行うことが大切です。

腸を整えることは、下痢や腹痛の改善だけでなく、免疫力や体調全体を整える第一歩になります。
この冬はぜひ、腸の冷えに目を向け、体の内側から整える習慣を取り入れてみてください。

 

 


 

大阪なんば内科消化器内視鏡クリニックでは、

鎮静剤で楽に受けられる内視鏡検査
女性医師常勤
土日祝も診療
当日検査対応

を提供しています。

「胸やけが続く」「便秘がひどい」「健診で異常を指摘された」など、少しでも不安があればお気軽にご相談ください。

当院では胃カメラは20歳、大腸カメラは30歳を過ぎたら一度受けることをおすすめしています。

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医院紹介

住所 〒556-0011
大阪府大阪市浪速区難波中1丁目6-8
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駅
  • Osaka Metro御堂筋線なんば駅から直結徒歩1分
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最終受付:17:30
:09:00~15:00(最終受付:14:30)
休診日:年末年始のみ