40代から始める内視鏡ドック 1年の終わりに受ける価値
院長 奥 久徳
院長プロフィール
- 平成21年3月 大阪医科大学医学部医学科卒業
- 平成21年4月 市立堺病院 研修医
- 平成23年4月 大阪赤十字病院 消化器内科 入職
- 平成26年4月 関西電力病院 消化器科肝胆膵内科 入職
- 平成29年5月 芦屋おく内視鏡クリニック 開業
- 令和06年5月 大阪なんば
内科・消化器内視鏡クリニック 開業

目次
40代という「健康の分岐点」
40代に入ると、これまで当たり前のようにこなせていた日常生活に、少しずつ変化を感じ始める方が増えてきます。
「若い頃と同じように働いているはずなのに疲れが取れにくい」「無理をすると体調を崩しやすくなった」といった感覚は、多くの方が一度は経験するものではないでしょうか。
一方で40代は、仕事では責任ある立場を任され、家庭では子育てや親のことなど、さまざまな役割を担う年代でもあります。そのため、自分自身の健康については後回しになりやすく、「多少の不調は我慢する」「忙しいから病院に行く時間がない」と考えてしまいがちです。
しかし、体の中では年齢とともに確実な変化が起こっています。
特に胃や大腸といった消化管は、40代から病気のリスクが徐々に高まり始める臓器です。胃がんや大腸がんは、高齢者だけの病気と思われがちですが、実際には40代から発症率が上昇していくことが知られています。
注意したいのは、これらの病気が初期にはほとんど自覚症状を伴わないという点です。痛みや不快感が出たときには、すでに病気が進行しているケースも少なくありません。「症状がないから大丈夫」「検査で異常を指摘されたことがないから安心」と考えるのは、決して安全とは言えないのです。
だからこそ重要なのが、症状が出る前に体の状態を確認することです。忙しい毎日の中でも、意識的に健康と向き合う時間をつくることが、将来の安心につながります。
1年の終わりは、仕事や生活を振り返り、次の1年をどう過ごすかを考える節目の時期です。
40代という健康の分岐点において、内視鏡ドックは、これからの人生をより安心して過ごすための大切な選択肢のひとつと言えるでしょう。
内視鏡ドックとは?
内視鏡ドックとは、胃カメラ(上部消化管内視鏡)と大腸カメラ(下部消化管内視鏡)を同日に行い、消化管全体を詳しく調べる検診です。
胃から大腸までを一度に確認できるため、消化管の病気を総合的に評価できる点が大きな特徴です。
一般的な健康診断では、胃の検査としてバリウム検査、大腸の検査として便潜血検査が行われることが多いでしょう。これらの検査は、体への負担が比較的少なく、多くの人が受けやすいという利点があります。しかし、これらはあくまで「異常の可能性を拾い上げる検査」であり、精密検査ではありません。
バリウム検査では、胃の形の変化や大きな異常を確認することはできますが、小さな病変や初期のがんを見逃してしまう可能性があります。また、便潜血検査も、大腸からの出血を手がかりに異常を探す検査のため、出血を伴わないポリープや早期がんは発見できないことがあります。
内視鏡ドックでは、最初から内視鏡を用いて粘膜を直接観察します。
カメラで胃や大腸の内側を詳しく確認できるため、
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小さな病変
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初期のがん
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将来がんへ進行する可能性のあるポリープ
などを発見しやすいという大きなメリットがあります。
また、内視鏡検査では、病変の有無だけでなく、粘膜の炎症の程度や質的な変化まで評価できるため、現在の状態だけでなく将来のリスクを見据えた判断が可能になります。
胃カメラと大腸カメラを同日に受けられる点も、内視鏡ドックの大きな利点です。
別々の日に検査を受ける場合、スケジュール調整や通院の手間、検査前後の制限がそれぞれ発生しますが、同日検査であれば、通院回数や時間的な負担を最小限に抑えることができます。
「内視鏡検査はつらそう」「苦しそう」といった不安を感じる方も多いかもしれませんが、近年では鎮静剤を使用することで、眠っている間に検査が終わる施設も増えています。実際に受けた方からは、「思っていたより楽だった」「もっと早く受ければよかった」といった声も多く聞かれます。
内視鏡ドックは、体調不良がある人だけの検査ではありません。
症状がない今の状態を確認し、将来の病気を防ぐための検査です。特に40代は、これからの健康を左右する重要な時期です。内視鏡ドックは、その節目に受ける検査として非常に理にかなった選択と言えるでしょう。
なぜ40代から内視鏡ドックが必要なのか
ピロリ菌感染歴の有無に関わらず高まる胃がんリスク
胃がんのリスク因子としてよく知られているのが、ピロリ菌感染です。ピロリ菌は胃の粘膜に慢性的な炎症を引き起こし、長い年月をかけて胃粘膜の状態を変化させることで、胃がんの発症リスクを高めることが分かっています。そのため、「ピロリ菌に感染していなければ胃がんの心配は少ない」「すでに除菌したから安心」と考えている方も多いかもしれません。
しかし実際には、ピロリ菌を除菌した後であっても、胃がんのリスクが完全になくなるわけではありません。特に40代以降は、年齢とともに胃粘膜のダメージが蓄積しやすくなり、慢性胃炎や萎縮性胃炎といった状態が進行しやすくなります。これらの変化は自覚症状がほとんどないまま進行することが多く、知らないうちに胃がんの土台が形成されているケースもあります。
また、ピロリ菌に感染したことがない方であっても、加齢や生活習慣の影響により胃粘膜に変化が生じることがあります。「胃の不調がない」「健康診断で異常を指摘されたことがない」という理由だけで安心してしまうのは、決して安全とは言えません。
内視鏡検査では、胃の粘膜を直接観察することで、炎症の程度や萎縮の進行具合、がんの早期兆候などを詳細に評価できます。血液検査や症状だけでは分からない微細な変化も確認できるため、将来のリスクを見据えた判断が可能になります。
40代は、胃粘膜の変化が目に見え始める年代です。症状が出てから検査を受けるのではなく、症状がない段階で胃の状態を把握することが、胃がんの早期発見・予防につながります。内視鏡ドックは、そのための最も確実な方法のひとつと言えるでしょう。
40代に入ると、「若い頃と同じように無理がきかなくなった」「疲れが取れにくい」と感じる方が増えてきます。
一方で、仕事や家庭が忙しく、健康管理が後回しになりやすい年代でもあります。
しかし、消化管の病気、特に胃がんや大腸がんのリスクは、40代から確実に高まり始めます。
自覚症状がないまま進行することも多いため、「症状がないから大丈夫」と考えるのは危険です。
そこでおすすめしたいのが、内視鏡ドック です。年の終わりに1年の健康を振り返る意味でも、40代からの内視鏡ドックは非常に価値のある検査と言えるでしょう。
40代から増えてくる大腸ポリープ
大腸ポリープは、40代以降に発見されることが増えてくる病変のひとつです。ポリープとは、大腸の粘膜にできる小さな隆起のことで、多くは良性ですが、種類や大きさによっては将来的に大腸がんへ進行する可能性があります。
大腸がんの多くは、正常な粘膜から突然発生するのではなく、ポリープが徐々に大きくなり、長い年月をかけてがん化していくと考えられています。そのため、ポリープの段階で発見し、切除することができれば、大腸がんを未然に防ぐことにつながります。これは大腸内視鏡検査ならではの大きなメリットです。
一般的な健康診断で行われる便潜血検査は、大腸がん検診として広く行われていますが、万能な検査ではありません。ポリープや早期の大腸がんは、必ずしも出血を伴うとは限らないため、便潜血検査が陰性であってもポリープが見つかることは決して珍しくありません。
また、大腸ポリープは自覚症状がほとんどありません。腹痛や便通異常といった症状が現れるころには、すでにポリープが大きくなっていたり、がんへ進行していたりする可能性もあります。症状の有無だけで大腸の健康状態を判断することは難しいのが現実です。
大腸内視鏡検査では、大腸全体の粘膜を直接観察できるだけでなく、検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除できることもあります。検査と治療を同時に行えるため、後日あらためて治療を受ける負担を減らすことができます。
40代で一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方にとって、内視鏡ドックは大腸の状態を正確に把握する良い機会です。がんになる前の段階で対処できるという点で、大腸内視鏡検査は将来への大きな安心につながります。
働き盛りのうちは自覚症状が出にくい
40代は、仕事でも家庭でも責任が増え、「多少の体調不良は我慢する」という方が多い年代です。忙しさの中で自分の体調変化に目を向ける余裕がなくなり、違和感があっても「そのうち治るだろう」「今は忙しいから後で考えよう」と後回しにしてしまいがちです。
しかし、胃がんや大腸がんといった消化管の病気は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。痛みや食欲不振、体重減少、便通異常などの症状が現れたときには、すでに病気が進行している可能性もあります。症状が出てから検査を受けるという考え方では、発見が遅れてしまうリスクが高くなります。
また、40代は体力がまだ保たれているため、病気があっても日常生活を送れてしまうことがあります。「普段どおり働けているから大丈夫」「食事も問題なく取れているから心配ない」と感じていても、体の中では病気が静かに進行しているケースは少なくありません。
消化管の病気、とくにがんの怖さは、進行するまで気づきにくい点にあります。早期に発見できれば、内視鏡治療など体への負担が少ない方法で治療できる可能性が高まります。一方で、発見が遅れると、手術や抗がん剤治療が必要となり、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼすこともあります。
だからこそ、「症状が出てから」ではなく、「症状がない今」検査を受けることが重要です。内視鏡ドックは、現在の体調に問題がないと感じている方こそ受けてほしい検査です。働き盛りの40代だからこそ、将来の自分や家族のために、早めの健康チェックを行う意義があります。
胃カメラでわかること
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は、胃の中を直接観察できる検査ですが、実際には食道から十二指腸までを詳しく確認することができます。粘膜の色調や凹凸、わずかな変化まで観察できるため、症状が出にくい初期の病気を発見するうえで非常に有用な検査です。
代表的な病気を紹介します。
胃炎・慢性胃炎
胃炎は、胃の粘膜に炎症が起こった状態です。ストレスや生活習慣、ピロリ菌感染などが原因となり、急性胃炎や慢性胃炎として現れます。
慢性胃炎は長期間にわたって進行することが多く、自覚症状がほとんどないまま胃粘膜のダメージが蓄積していくのが特徴です。
内視鏡検査では、炎症の程度や粘膜の荒れ、萎縮の有無などを直接確認できます。現在の状態を把握することで、将来的な胃がんリスクの評価にもつながります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜が深く傷ついた状態です。みぞおちの痛みや胃もたれ、吐き気などの症状が出ることもありますが、軽度の場合は症状がはっきりしないこともあります。
胃カメラでは、潰瘍の有無や大きさ、出血の有無、治癒の状態を正確に把握できます。適切な治療が行われているかどうかの確認にも役立ちます。
胃がん
胃がんは、初期の段階ではほとんど症状がありません。そのため、症状が出てから発見された場合には、すでに進行していることもあります。
内視鏡検査であれば、わずかな粘膜の変化や色調の違いから初期の胃がんを発見できる可能性があります。早期に見つかれば、内視鏡治療で完結することも多く、体への負担を最小限に抑えることができます。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸が食道へ逆流することで炎症が起こる病気です。胸やけや喉の違和感などの症状が知られていますが、症状が軽い場合は気づかれないこともあります。
胃カメラでは、食道粘膜の炎症や傷の程度を確認でき、症状の原因を明確にすることができます。
食道がん
食道がんも、初期にはほとんど症状がなく、進行してから飲み込みにくさなどの症状が現れます。
胃カメラでは食道全体を観察できるため、早期の食道がんや前がん病変の発見につながります。
このように胃カメラは、単に「胃の検査」という枠を超え、消化管上部全体の状態を把握できる検査です。
症状がない今だからこそ、内視鏡でしっかりと確認することが、将来の安心につながります。
大腸カメラでわかること
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体の粘膜を直接観察する検査です。便やガス、腸の動きによる影響を受けやすい大腸の状態を、リアルタイムで確認できるため、原因不明の症状や将来のがんリスクを評価するうえで非常に重要な検査です。
代表的な病気を紹介します。
大腸ポリープ
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできる隆起性病変で、40代以降に発見されることが増えてきます。多くは良性ですが、種類や大きさによっては放置することで大腸がんへ進行する可能性があります。
大腸カメラでは、ポリープの大きさや形、表面の状態を詳細に観察することができ、検査中に切除可能なポリープであれば、その場で治療を行うことも可能です。ポリープの段階で対応することで、大腸がんを未然に防ぐことが期待できます。
大腸がん
大腸がんは、日本で増加傾向にあるがんのひとつで、40代以降から発症リスクが高まります。初期の大腸がんはほとんど症状がなく、進行してから腹痛や血便、体重減少などの症状が現れることも少なくありません。
大腸カメラでは、粘膜のわずかな変化も確認できるため、早期の大腸がんを発見できる可能性が高い検査です。早期発見ができれば、内視鏡治療で完結するケースも多く、体への負担を抑えた治療が可能になります。
大腸炎・憩室出血など
腹痛や下痢、血便といった症状の原因として、大腸炎や憩室出血などの病気が隠れていることがあります。大腸カメラでは、炎症の範囲や出血の原因を直接確認でき、適切な診断につなげることができます。
とくに症状が断続的に現れる場合や、原因がはっきりしないケースでは、内視鏡による精密検査が有効です。
検査と治療を同時に行えるメリット
大腸カメラの大きな特徴は、「見るだけの検査」ではなく、必要に応じて治療を同時に行える点にあります。ポリープ切除を検査中に行うことで、後日あらためて入院や治療を受ける必要がなくなる場合もあります。
忙しい40代にとって、検査と治療を一度で済ませられることは、時間的・精神的な負担を軽減する大きなメリットです。
大腸の病気は、自覚症状が出にくいものが多いため、「症状がないから大丈夫」と思いがちです。しかし、内視鏡検査によって初めて異常が見つかることも少なくありません。
大腸カメラは、将来の健康を守るための重要な一歩と言えるでしょう。
当院での内視鏡ドックの流れ
当院では、忙しい40代の方でも無理なく受けていただけるよう、予約から検査、結果説明までを一貫して行う内視鏡ドックを提供しています。検査への不安や負担をできる限り軽減し、安心して受けていただける体制を整えています。
ご予約・事前説明
内視鏡ドックは予約制となっており、事前に検査内容や流れについて丁寧にご説明します。胃カメラ・大腸カメラを同日に行うため、検査前の食事制限や下剤の使用方法など、注意点を分かりやすくお伝えします。
初めて内視鏡検査を受ける方や、不安を感じている方にも安心していただけるよう、疑問や不安点についても事前にしっかりと対応します。
検査当日
検査当日は、胃カメラと大腸カメラを同日に実施します。鎮静剤を使用するため、検査中の苦痛や不快感を最小限に抑えることができます。多くの方が「眠っている間に終わった」「思っていたより楽だった」と感じられています。
検査時間は内容によって異なりますが、効率よく行うことで、身体的な負担だけでなく時間的な負担も軽減しています。
検査後の休憩・注意点
検査終了後は、鎮静剤の影響がなくなるまで院内で休憩していただきます。体調を確認したうえでご帰宅いただけるため、初めての方でも安心です。
検査当日は、車や自転車の運転を控えていただくなど、注意点についてもスタッフからご案内します。
結果説明・今後のフォロー
検査結果は、内視鏡画像をお見せしながら、医師が分かりやすく説明します。異常がなかった場合も、現在の消化管の状態を把握することで、今後の検査間隔や生活習慣のアドバイスにつなげることができます。
ポリープ切除や追加検査が必要な場合には、今後の治療方針やフォローについても丁寧にご説明します。検査を受けて終わりではなく、その後の健康管理までしっかりサポートすることを大切にしています。
まとめ
1年の終わりに健康を振り返るなら、内視鏡ドックが最適です
40代は、これまで大きな病気をせずに過ごしてきた方でも、少しずつ体の変化が現れ始める年代です。疲れが取れにくくなったり、胃腸の不調を感じることが増えたりと、若い頃との違いを実感する場面も多くなります。一方で、仕事や家庭の忙しさから、自分の健康管理が後回しになりやすい時期でもあります。
胃がんや大腸がんといった消化管の病気は、40代からリスクが高まり始めますが、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。「症状がないから大丈夫」と考えてしまうと、気づかないうちに病気が進行してしまう可能性もあります。だからこそ、症状の有無に関わらず、定期的に内視鏡で体の状態を確認することが重要です。
内視鏡ドックは、胃カメラと大腸カメラを同日に行い、消化管全体を詳しく調べることができる検査です。小さな病変や初期のがん、将来的にがんへ進行する可能性のあるポリープを早期に発見し、必要に応じてその場で治療を行える点は、大きなメリットと言えるでしょう。
1年の終わりは、これまでの生活を振り返り、次の1年をどのように過ごすかを考える節目です。そのタイミングで内視鏡ドックを受けることは、自分の体と向き合い、将来の健康を守るための大切な一歩になります。
忙しい毎日の中でも、少し立ち止まって健康を見直す時間を持つことは、これから先の人生を安心して過ごすための土台づくりです。40代からの健康管理として、年末の節目に内視鏡ドックを受けることを、ぜひ前向きに検討してみてください。
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「胸やけが続く」「便秘がひどい」「健診で異常を指摘された」など、少しでも不安があればお気軽にご相談ください。
当院では胃カメラは20歳、大腸カメラは30歳を過ぎたら一度受けることをおすすめしています。
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