インフルエンザや風邪のあとに胃腸の不調が続くのはなぜ?
院長 奥 久徳
院長プロフィール
- 平成21年3月 大阪医科大学医学部医学科卒業
- 平成21年4月 市立堺病院 研修医
- 平成23年4月 大阪赤十字病院 消化器内科 入職
- 平成26年4月 関西電力病院 消化器科肝胆膵内科 入職
- 平成29年5月 芦屋おく内視鏡クリニック 開業
- 令和06年5月 大阪なんば
内科・消化器内視鏡クリニック 開業

冬はインフルエンザや風邪が流行する季節です。ウイルス感染によって一時的に体調を崩すことは誰にでもあることですが、なかには「熱は下がったのに、胃腸の不調が続いている」という方もいます。このような症状は、単なる疲れや食べ過ぎと誤解されがちですが、実は体内の腸の免疫や機能に変化が起きているサインかもしれません。ここでは、感染後に起こる胃腸の変化、症状の見極め方、受診が必要なケースについて詳しく解説します。
感染後に起こる胃腸の変化
インフルエンザや風邪のウイルスは、呼吸器だけでなく腸内にも影響を与えることがあります。具体的には、ウイルス感染によって腸の免疫バランスが乱れ、腸内フローラが一時的に崩れることが報告されています。この状態では、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が低下したり、消化機能が不安定になったりするため、下痢や軟便、胃もたれ、食欲不振などの症状が現れることがあります。
こうした症状は「感染後胃腸症候群(Post-infectious Gastrointestinal Syndrome)」と呼ばれることもあります。通常は軽症で自然に回復することが多いものの、症状が長引く場合や強い場合は、潰瘍や炎症性腸疾患など、別の病気が隠れている可能性もあるため注意が必要です。
感染後によく見られる症状
感染後に現れる胃腸の症状は、以下のようなものがあります。
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下痢や軟便
ウイルス感染によって腸内環境が乱れると、水様性の便や軟らかい便が続くことがあります。食事内容やストレスの影響も加わり、便の状態が不安定になる場合があります。 -
胃もたれや胃の不快感
胃酸分泌や消化運動が乱れることで、食後に胃が重い、張る、胸やけを感じることがあります。 -
食欲低下や倦怠感
胃腸の働きが落ちると食欲が低下し、栄養吸収が不十分になることで体全体のだるさや疲れを感じることがあります。
これらの症状は一般的には数日から1週間程度で軽快することが多いですが、長期間続く場合は注意が必要です。
自然に治る場合と治療が必要な場合
多くの感染後胃腸症状は時間とともに改善します。水分補給や消化の良い食事、規則正しい生活を心がけることで、腸の環境は徐々に回復します。しかし、次のような場合は、単なる感染後症状ではなく、別の疾患の可能性を考慮する必要があります。
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・下痢や軟便が2週間以上続く
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・便に血が混じる、または黒色便が出る
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・原因不明の体重減少がある
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・夜間も腹痛や下痢が続き、睡眠に支障がある
これらの症状は、胃潰瘍、ピロリ菌感染による慢性胃炎、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、大腸がんの可能性を示すサインでもあります。
胃カメラ・大腸カメラで確認するケース
感染後に症状が長引く場合、医師は胃カメラ(上部消化管内視鏡)や大腸カメラ(下部内視鏡)を使って腸内を直接確認することがあります。これにより、感染後症状と他の疾患を区別することが可能です。
胃カメラで確認できること
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胃炎や胃潰瘍など粘膜の炎症
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ピロリ菌感染の有無
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胃がんやポリープの早期発見
大腸カメラで確認できること
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大腸ポリープ
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潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患
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大腸がん
特に便に血が混じる場合や体重減少がある場合は、大腸カメラでの精密検査が必要です。
感染後に起こる胃腸の変化
インフルエンザや風邪のウイルスは腸の免疫バランスを乱し、下痢や胃もたれが続くことがあります。これを「感染後胃腸症候群」と呼ぶこともあります。
よくある症状下痢や軟便が続く胃もたれ、食欲低下倦怠感
自然に治る場合と治療が必要な場合
多くは自然に治りますが、2週間以上続く場合は要注意。潰瘍や炎症性腸疾患が隠れている可能性があります。
胃カメラ・大腸カメラで確認するケース血便や黒色便が出る体重減少がある夜間も症状が続くこうした場合は内視鏡検査が必要です。
まとめ:感染後の胃腸不調が長引く場合は、自己判断せずに受診を。
大阪なんば内科消化器内視鏡クリニックでは、
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「胸やけが続く」「便秘がひどい」「健診で異常を指摘された」など、少しでも不安があればお気軽にご相談ください。
当院では胃カメラは20歳、大腸カメラは30歳を過ぎたら一度受けることをおすすめしています。
